冒険者の犬

結婚3年半経過した事務職が書く日記ブログです。

(一部内容修正・再掲) 手作り=愛情って、実はここ数十年だけの価値観なんじゃないの?

ベビーカーの記事を読んで何となく思い出したので、過去記事を一部修正して再掲します。

 

(以下、一部内容修正・再掲)

 

下記記事を読んで色々考えさせられました。

布ものグッズの不思議 ~「手作り」という強迫観念~ 

 ご存じのとおり僕は30代独身子無し男です。当然、幼稚園保育園の事情は未知の領域です。そこで、経験者である母に聞いてみた事等を記述します。

 なお元記事は本文まで引用すると長くなるのでポイントの項目だけ。

 ■呪縛(1)自分の母は作ってくれたという記憶

 ■呪縛(2)「手作り=愛情」というイメージ

 ■メリット(1)作る方が安い……こともある

 ■メリット(2)発達に合わせた機能性

 

 

僕の子供時代に母の思っていたこと 

 一連の質問を母にする最中に思い出しました。約30年程前の幼稚園時代、僕は母手製の手提げ袋を使っていました。それは幼稚園から推奨されてのことだったのでしょうか? 母の回答要旨は次のとおり。 

呪縛1&2について

  • 「推奨されたかどうかは覚えていないが、自分は裁縫好きだったので特に苦にも思わず作った。」
  • 「その当時、子供用の『既製品』なんて簡単には買えなかった。買いたければ百貨店に行かないといけなかったので、小さな子供を連れて買いに行くよりも、自作が手っ取り早かった。」僕の住む地域の田舎さが大いに影響してると思います。
  • 「入手可能な既製品で、子供用として売っている品・服は総じてダサかった。少しでもお洒落させたいと思うと自作または既製品の改造が必須だった」
  • 「今では可愛い・お洒落な子供用既製品を簡単に入手できる。既製品の品質・デザインが向上したため、それ以上の品を自作するのは非常に困難になった」

作ってくれた事は間違いないし、それが愛情と言えば愛情なんでしょう。しかし実態により近いのは、そもそも自作以外の入手が困難な上、子供にオシャレをさせたい親としては自作せざるを得なかった、という事のようです。

 

メリット1について

  • 「一昔前までは家庭には裁縫道具に布、糸等あったものだが、今では常備している家庭は少ないのでは。ゼロから揃えると買うよりも遙かに高額なのではないか。」
  • 「自分(母)が子供の頃(約60年前)、子供の服は各家庭で自作するか、近所の裁縫の得意なおばちゃんにお金を払って縫ってもらうものだった。」

裁縫道具等常備している家庭または依頼可能な人が近隣にいる場合にのみ既製品購入以外のメリットがある、とのことでした。

 

メリット2については、フーン程度の薄い反応でした笑。

 

そして飛び出た興味深い発言

  • 「手作りが愛情どうこうって言うけど、例えば炊飯器も似たようなことを最初言われていた。『お米は鍋で炊いてこそ愛情』って。便利なモノが出てくると、手間暇かけることこそ愛情だって最初必ず言われた」
  • 「もう何年かしたら、手作り品=愛情って価値観は廃れるのでは」

なんと、炊飯器もそうだったのか!

 

予想外でした。そうか、炊飯器ですらそんなことを言われていた時代があったのか。というわけでWikiを参照・引用。

炊飯器 - Wikipedia

(以下引用)

1955年(昭和30年)に自動式電気釜という名で東芝から製品化。東芝内では製品化する際、「寝ている間に米を炊こうなどという女と結婚したいのか」と製品化に反対、または製品化しても売れないという声もあった。(要出典)象印マホービンが1965年に半導体による電子制御の保温機能を備えた電子ジャーを発売。同商品は年間200万個を売る大ヒット商品となった。

(引用ここまで)

「寝ている間に米を炊こうなどという女と結婚したいのか」

って現代基準で超アレなご意見ですが、なるほどねえ。

つまり家庭に炊飯器が広く浸透したのは1960年代のようですね。母が中学高校大学くらいの年齢だし、記憶の信憑性は高そうです。

 

まとめ

 少なくとも戦後において、妻や女子により手間暇かけて実行されていた家事が、家電製品により効率化される際には必ず『手作り(手間暇)=愛情というイメージ』での反対の声があった、ということのようです。

 手作りの袋、防災頭巾等を既製品購入に置き換えることに対しても似たような構図の反発があるんじゃないでしょうか。

 それ以前の時代でどう思われていたかはわかりませんので、僕の独断と偏見で申し上げますが、手作り=愛情って、女は主婦として家を守れ、と同じで精々ここ数十年の価値観な気がしてなりません。

 

結論

手作り=愛情という価値観はこれから自然に廃れるでしょう。

既製品を買い与える事は愛情の欠如ではありません。

もし子供に、

「何故手作りじゃないのか?」

と問われれば、真摯に説明すればいいことだと思います。

 

 

そういうわけで愛で織られた手作り品とか超欲しいと思う僕としては嫁候補募集中です。チクショウ!我らは夢と同じもので織られているのだ!

 

ハァハァ、以上です。