村正は肉厚でよく切れそうな刀でした
行ってきました村正展。
じっくりたっぷり堪能できました。
土曜の昼前に行ったところ、そこまで混雑しているわけでもなく、近くで見れました。刀剣好きなら行って損は無い。入館料500円は超良心的価格。素晴らしい。10月16日までの開催ですし、近隣にお住まいの方は是非どうぞ。ただし、会場である桑名市博物館の駐車場がクッソ貧弱なので、車で行く場合にはご注意ください。
同行の先輩とも話していたのですが、村正ってとにかく肉厚で無骨で、肉切り包丁って表現したくなるような見た目でした。優美とか、そういう形容詞が全然当て嵌まらない。戦国期には安くてよく切れる刀って扱いだったんだろうね~などと。
ところで、村正のWikiにある逸話ですが……
戦前、東北大学の物理学教授で金属工学の第一人者として知られていた本多光太郎が、試料を引き切る時の摩擦から刃物の切味を数値化する測定器を造ってみたところ、 皆が面白がって古今の名刀を研究室に持ち込んだ。測定器の性能は概ね期待した通りだったが、なぜか村正だけが測定するたびに数値が揺れて一定しなかった。妖刀の不可思議な側面にあらためて感心した本多は、一言「これが本当の『ムラ』正だ」と論評。「あの先生が冗談を言った」としばらく研究室で話題になったという。科学雑誌『ニュートン』に掲載された逸話の一つである。(引用ここまで)
展示会場に、ちょっと違う紹介がありました。それによると、正しくは、
『当時は美術品の保存等の概念が現在のようには無かったため、正宗、吉光等の重文級の刀剣を研究室の学生が面白がって計測した。例えば正宗は本物である限りは一定以上の数値を示した。村正は本物でも数値が非常にばらついた=本物でも品質にばらつきがあった。「(何本かの本物の村正でも数値にムラがあるから)これぞ本当の『ムラ』正だ」』
ということだったそうです。妖刀だからってわけではないんですね。当たりの村正ならよく切れたってのがむしろ良いエピソードに思えますね。
唯一撮影許可のあった刀剣。村正っぽい見た目だし由来も村正っぽいんだけど村正とは言い切れない謎の刀だそうです。面白いですね。
ついでに博物館の目の前にあるこちらの店でラーメンを食しました。
限定の登里全量熟成醤油麺。
スープは確かに鶏が効いているんですけど、そこまで濃厚というわけでもなく。麺との相性が抜群に良くて、全体として良い仕上がりになっていました。美味しかったです。
ただスープはもうちょっと温めな方が良いんじゃないかと。ちょっと熱すぎたかな。
余談ですが博物館に恐らく刀剣女子なのであろう女の人がけっこういて、いやあオタクはやめられないよねと勝手に親近感を覚えたりしました。
だいたいそんなかんじ。