冒険者の犬

結婚3年半経過した事務職が書く日記ブログです。

FridayNightFever

 金曜日の夜、それは大多数の学生さんであったり土日休みの会社員・団体員が無条件に浮つく時間。そんな金曜日を熱くする試合がある。2018年からJリーグで1試合だけ金曜日に開催されるフライデーナイトマッチだ。

 

www.jleague.jp

 

1試合だけ開催されているということは、サッカーファンであれば、自分の推しチームでなくても、『サッカーやってるから見ておこう』となりがち。実際に僕がTwitterで観測している範囲でも、金曜夜には、リアル飲み会等のイベントで忙しい人を除いて、皆が『普段推してるわけでもないチーム』の試合をよく見ていた。

 今日、2018年10月19日は我らが名古屋グランパスがとうとう金曜夜に登場する。相手は残留争いの直接のライバルでもある柏レイソルだ。グランパスレイソルといえば、若いファンの方には馴染みの無い話だと思うけど、因縁がある。2005年のサポーター同士の乱闘事件だ(詳しく知りたい方はググってください)。そんなチームを相手にした残留争いの大勝負。直近で3連敗中で、残り7試合。通常の神経をした監督ならば、例えば『自陣に引いたガッチガチの守備からのカウンター』等の現実的な闘い方を模索してもおかしくないと思う。ところが、グランパスの風間監督は普通じゃないのだ。だから面白く、そして恐ろしいのだけど。

 各種報道を見る限り、グランパスは恐らく3バックを採用し、3-4-3で試合に臨むと思われる。そして、風間監督は『その時調子のいい選手を起用』しつつ『自分たちで主導権を握る』『そのためにボールを保持する』、そんな起用法および闘い方を指導する監督だ。それは平均的なサッカーファンの思う常識的で現実味のある闘い方とはかけ離れている。だからこそ風間アンチもいたりする。しかし、ある意味で『最も現実的な戦い方』とも言えると思う。調子の良い選手使って自分たちのやりたいサッカーの実現を目指すってのは、けっこう現実的なのだ。なぜなら、そもそもチーム編成・選手構成からして、(風間)グランパスのやりたいサッカーを可能な限り体現できる選手を各ポジションに揃えているから。今さらそれ以外の闘い方なんてなかなかできないもんね。

 さて、2018年のJ1においても各チームと1回以上闘っているのだから、だいたいおわかりだとは思う。だがここで風間サッカーの特徴をキーワードで振り返ってみよう。

  • 攻めて行こうぜ
  • 守りはごめんだ
  • 主導権握るぜ
  • 相手を押し込め
  • ボール持てる選手を揃えるぜ
  • 形が無いのが形だぜ

どちらかというと、システマチックな、再現性豊かな構造を有するチームこそ美しいという認識のサッカーファンが日本には多いと思う。でも今のグランパスには形なんてものは無くて、あるのは選手の得意なプレーの集合体だ。それが上手く回ればめちゃくちゃ強いし(ホーム浦和戦やアウェー磐田戦のように!)、回らなかったらスコーンとやられたりもする(長崎戦のように!)。本当にファンをドキドキさせつつ寿命を縮めていると思う。

 今夜はきっとグランパスファンでもレイソルファンでもないサッカーファンが試合を見てくれるだろう。そこにある(多分)、めっちゃくちゃエンタメでファッショナブルでエモーショナルなサッカーを介したドキドキワクワク感動体験を共有できれば、こんなに幸せなことは無い。グランパスの壮大な野望と、グランパスで楽しくやってる風間さんに