トメトメしいことを言えば、批判は何も産まれない→批判からは何も産まれない、ですよね!
こんなツイートが流れてきましてね。
『私が大好きなアニメを見れなくなった理由』(1/2)
— みこと/micorun (@micorun) 2016年3月1日
割と実話マンガ pic.twitter.com/3vf1UJhaHe
『私が大好きなアニメを見れなくなった理由』(2/2) pic.twitter.com/Ggt0NoBMu5
— みこと/micorun (@micorun) 2016年3月1日
ほぼ実話だそうですが、ここから読み取れる事を纏めると
- 友達と映画を見に行った。
- 友達は自分とは違う批判的な感想だった。
- 友達の言い方、態度、感想などが気に入らなかった。
- 結果的に、映画を見た事が嫌な思い出になった。
- その作品を見ても嫌な思い出を連想するようになった。
- その作品を見なくなった。
個人の経験としては、ああ、あるある、と思いますね。何かに付随して記憶してしまったことが強烈に嫌だったら、その付随記憶に引っ張られて嫌な気持ちになってしまうので、元々の何かを遠ざけるようになる。
※こんな感じに嫌な気持ちまで連想しちゃうようになる。
ところがネットではけっこう賛否両論だそうです。原因はハッキリしています。
締めの台詞である
『批判は何も産まれないどころか、ファンの大切な思い出をぶち壊す』
てやつですね。
これは賛否両論になる(炎上する)ときのお約束である、『個人の経験を飛躍させて一般論のように語る・言い切る』が発動しているからです。トメトメしいことを言えば、批判は何も産まれない、じゃなくて、批判からは何も産まれない、でしょうけど。
さて、どういう飛躍なんでしょうか。
改めて、作者の方には大変不幸な出来事だったとは思うんですが、『友達の感想が気に入らなかったせいで作品そのものを見るのも嫌になった』てだけのことなんですよ。これ自体はあるあるなんですよ。それが、飛躍していく。
- 『友達の感想が気に入らなかったせいで作品そのものを見るのも嫌になった』
- 『友達の批判のせいで自分の大切な思い出がぶち壊された』
- 『批判は何も産みません! ファンの思い出を壊します!』
問題点は次のとおり。
- 批判は何も産まない、ということについて論拠が示されていない。
- 自分の経験だけで、ファン全体を語っている。
締め
今回のマンガを読んだだけでは、作者さんの意図はイマイチわかりません。思いが飛躍しちゃって、それを言いたかっただけなのか? 広く読まれることを狙って、一般論として書いたのか? 実は炎上売名狙い?
僕から申し上げるとしたら、
『他人の感想は自分とまったく同じにはならない』
と念頭に置いた上で
『相手に気を遣って感想を小出しにする技術を持っている』or『自分とだいたい同じ感想になることがわかっている』
人とだけ映画見に行きましょう。難しいようですが、まあ、まともな大人ならだいたいできます。
こちらからは以上です。