冒険者の犬

結婚3年半経過した事務職が書く日記ブログです。

ちょっぴり安田を擁護 ~文脈と前提は大事だよねというお話~

 名古屋グランパスから契約満了・退団を告げられた安田理大さん。彼の退団時のコメントとして、2016年11月11日付の中スポ紙面にて

「今の名古屋には、はっきり言って頭の良い選手は来ない。来るのはアホなやつだけ。」

と報道され、そのコメントがインターネットのまとめサイト経由で拡散されました。結果、安田がグランパスを超ディスったと、嘲笑したと解釈し憤っている方もいるようです。それはちょっと短慮なんじゃないかなと、思うところを書いておきます。

 

 

 中スポの報道元は、安田とグランパスとの間の11月10日の会談にて、契約満了を告げられた直後の安田のコメントを基にしていると思われます。その日の安田のコメントについては赤鯱新報でも記事があります。

www.targma.jp

 有料記事につきコピペはしません。安田のコメントを要約すると

  1. 自分のパフォーマンス的に契約満了・戦力外はあり得ると思っていたこと。
  2. 闘莉王や小川ら功労者への処遇についてはもっと配慮すべきだったのではないか、ということ。
  3. (11月10日時点で)今後のグランパスが心配だということ。
  4. J2に落ちたけどトヨタの資金力を背景に高額オファーしても『頭の良い選手』は来ないのではないか?
  5. なぜなら、報道されているネガティブな情報等を、『ちゃんとやっている選手は見ている』から。

時系列としては、2016年11月10日時点って、下條さんのGM就任と取締役の皆さんの退任が報じられたくらいで、まだ風間新監督については一切公になっていませんでした。もし、選手にも同じような情報しか知らされてなかったのであれば、心配にもなるんじゃないでしょうか。 

 安田が、グランパスの今後を心配しているという前提で『頭の良い選手は来ない』という一連のコメントを解釈すると、『報道されているような内部のゴタゴタを、自分のサッカー人生・キャリアについて真剣に取り組んでいるような選手は見ているから、そういう選手は多少札束積んでも加入しないと思うよ』程度の意味ではないかと。つまり、転じて『体制の再構築やクラブとしてのビジョンのアナウンスが大事だよね』という意味になり、その部分について新たなグランパスは現状ではよくやっているんじゃないかと。何故なら実際に佐藤寿人をはじめとして実績豊かな選手たちが移籍加入しているからです。

 ちょっと毒のある表現には違いないけど、「来るのはアホなやつだけ」という一言だけを切り取ってグランパスや新加入選手を嘲笑しているって思うのは、文脈を無視した中スポに踊らされてるんじゃないでしょうか。2016シーズンの安田のパフォーマンスには色々と文句言いたいけど、そう変なことは言ってないと思うんですよね。

 

 だいたいそんなかんじ。